32笠鉾 西王母(せいおうぼ)
笠鉾西王母は、旧八代城下の「通町(とおりちょう)」から出される笠鉾です。
西王母は、謡曲「西王母」に登場する美しい仙女で、治世がよく行われていることを讃えて皇帝の前に現れた西王母が、3千年に一度しか実を結ばないという仙桃を捧げて舞うというおめでたい物語です。
笠鉾を構成する部材には、「延・享・元・年・甲・子」の文字が書かれており、組み立てのときの合印になっています。
通町は江戸時代「新町」と呼ばれていました。八代城下建設時に本町、二之町に配しきれない新興の町衆に割り当てられた町屋街であったことが町名の由来といわれています。